SCULPTURE 総合造形専攻/立体分野
想像から創造へ作る力を育てる
絵を描くことが好きな人、歴史・文化に興味をもつ人を対象とした分野で、実技または小論文の試験を選択できます。大学入学共通テストでも受験可能です。真摯に対象と向き合い、課題を追求し、新たな価値を見出す意欲のある人を望みます。
立体分野では、素材と表現との両面の可能性を引き出す授業を目標にしています。今後様々な場面で必要となる知識と技術を、授業をとおして学んでいくことが、本当の意味での「生きる力」に繋がると信じて取り組んでいく姿勢が大切です。
特徴
様々な素材体験
塑像実習をとおして、石膏、繊維強化プラスチック(FRP)、テラコッタ、樹脂粘土等のモデリング素材による実習や、木彫作品制作や複合素材実習など様々な素材体験をすることにより、素材への理解を深め作品作りの可能性を広げていきます。
造形的表現の追求
動物園実習やモデル実習など具象的表現を学ぶことにより、見る力、バランス感覚、再現力、表現力などを身につけ、造形感覚の基礎力を学びます。また、抽象表現による作品制作では、人工的なものを断片的に再構築する課題や、先人の作り上げた作品の成り立ちや背景を考えることで現代における自由な発想に繋げていきます。
創造性の探求
異素材による素材の組み合わせや、現代における様々な素材表現方法を体験し、個性的な作品制作を目指して、一人一人の造形的視野を広めていく作品作りを推進しています。また、社会生活の中で、造形スキルをどのように生かし、役立てていくのかを考え、自ら研究テーマやスケジュールを組み立て、より実践的な課題制作を進める授業も準備されています。
授業紹介
総合造形専攻では、日本画・洋画・立体・地域文化創生の4分野の専門授業を通じ、希望する分野を探りながら横断的な授業を受けることができます。
1年次
共通基礎(全専攻授業)
1年次前期には共通基礎科目として全専攻で、「デッサン」「色彩構成」「造形感覚」「素材研究」を学び美術の基礎を固めます。
専攻別授業
実技系は日本画・洋画・立体分野を横断するカリキュラムをステップアップさせながら進んでゆきます。基礎を固める事が到達目標になります。地域文化創生分野は、理論の基礎と地域に根差した美術との関りの中で社会とアートの関わりを体験として持つことが到達目標となります。
2年次
総合造形専攻 2年次
実技系は引き続き各分野を行き来し幅広い意味での造形力を身に着けてゆきます。物と空間の持つ意味、捉え方、表現の違いを見つけられるようになり各分野の材料(あるいは素材)と技法をそれぞれの芸術観と照らし合わせながら造形そのものに迫り、芸術の意味を掘り下げてゆきます。
地域文化創生分野は、一年次での学びをより自分のものとし自ら立案、計画、実行に移せる人材養成をはかります。
3年次
「立体を学ぶ」ということはどのようなことでしょうか?対象を空間的に捉え造形していく表現力のことだと考えています。ではその表現力には一体どんなチカラが必要でしょうか?感動やメッセージを最大限に引き出して形に変えていくチカラだと考えます。立体物を作るという行為には様々な要素が付随します、素材による加工方法や手順、道具、更には共同作業でのコミュニケーション能力や実行力等と実に様々な行為の上に作品作りが成り立っており、人間の総合力=生きるチカラが試される場でもあるといえます。
3年次には素材体験をとおしてさまざまな加工技術を学んでいきます。歴史的な彫刻作品がどのように作られどのような工夫があったのかを見る側からではなく作る側から観察することは、それまで見てきた作品を違った角度から深く掘り下げて鑑賞、体験することに繋がり、今後の制作活動に役立てることができます。
3年次には素材体験をとおしてさまざまな加工技術を学んでいきます。歴史的な彫刻作品がどのように作られどのような工夫があったのかを身を以て体験することは、それまで見てきた作品を違った角度から深く掘り下げて鑑賞することに繋がり、今後の制作活動に役立てていきます。
4年次
4年次にはアクティブラーニングを取り入れ、卒業後の活動を見据えた社会的な立場の中でどのように立体的な感性をアプローチしていくのかを自ら考え、どのように生かしていくかの方法を探っていく課題に取り組みます。さらに卒業制作を通して自分の目指す方向性を明確化し、卒業後の制作活動の礎を築く大作に取り組んでいきます。